合同会社 竹内産業
竹内紀雄さん
日南市出身 48歳

Hinata de Ringyo in Miyazaki

日南農林高等学校卒業後、宮崎県庁に入庁。
入庁後は森林土木事業に関わる業務に従事。令和2年3月に退庁。

 その後、父親のあとを継ぐべく、令和2年4月より父親の経営する竹内産業に入社。現在林業3年目を迎える。

 日南の大自然の中で育った紀雄さん。父親の仕事を身近に見ながら育ったこともあり、高校は地元の農林高校へ進学。その後、県庁職員という立場で宮崎の林業に携わる仕事へ。

 県職員時代は、主に県北を中心としたエリアを担当することが多く、地元の日南方面の林業に関係することは少なかった。
 50歳を目前に、「会社を継ぐために地元での林業経営を学びたい。また父親から直接技術を受け継ぎたい」という想いで転職を決断。

 

 

 現在、社長を含め4名で地元の山を守っている。一部造林業務も行なっているが、メインは素材生産。高性能林業機械も所有し、素材生産の一連業務を全て社内で行っている。

 会社の業務時間は7時から16時。現場仕事が終わったあとは、自宅で事務仕事をこなすという多忙ぶり。加えてチェーンソー講習の講師という立場で、後進育成にも力を注いでいる。

 プライベートでは、5人の子供のお父さん。これまでの県庁勤務における転勤生活の関係で、奥様と長男・三男は諸塚村、次男は日向市で寮生活、長女は宮崎市、本人と次女は日南市で生活するという離れ離れの家族生活を送っている。

そんな特殊な生活を送っているため、週末は奥様の生活する諸塚で、家族とともにくつろいでいるとのこと。

 この夏のトピックスで、富島高校で野球に励む次男がなんと甲子園に出場。父親の紀雄さんにとっても一生の想い出となる経験ができたという。

 将来、子供達が林業を継いでくれることを楽しみに、50歳を目前に会社の安定経営に取り組み始めている。

 浮き沈みのあるこの業界を生き抜くためには、時代に即した柔軟な対応が必要。ここから多くの経験を積むことで、父親の築いた経営基盤を守り、より繁栄させるべく努力していきたいという。

 また、紀雄さんの会社の将来像の1つとして、『仮に1人が休んでも他のメンバーがカバーできる。そんな、メンバー全員が同じレベルのスキルを持つ会社』を確立していきたいという。

 最後にこれから林業を目指す人たちにメッセージ。
肉体的にもハードな部分はありますが、高性能機械の普及などもあり、作業も機械を使うことが多くなり内容も変化してきました。また、自分の仕事の成果が目に見えるという楽しみもあります。興味のある方は是非チャレンジしてください」