Hinata de Ringyo in Miyazaki
今回の取材は、西米良村で地元の文化である「神楽」を愛し、地域の方々と積極的に交流を深める永井智さん。
岩手県出身の智さんは、両親が共に山登りが趣味で、終末には家族で奥羽山脈の山々を登っていた。また、自宅の裏山でお兄さんと遊んだり、当時から山に親しむ生活をしていた。
社会人になると、東京や神奈川などいくつかの都市で生活。その後次第に、子供の頃に過ごした自然を思い出し、山に近い環境で生活がしたいと言う思いが募り、東京で生活をしていたコロナ禍、林業で生活ができる移住先探しを始める。
1年ほどじっくり探していく中で、ハローワーク情報から、温暖な気候で、適度な位置に商業圏の西都市もある西米良での仕事を見つける。
環境の良さに加え、正社員という条件で土日祝日が休日。残業もないため、ライフワークワークバランスが取りやすいことも決め手になった。
移住にあたっては、組合からの紹介もあり西米良村役場に相談。そこで村営住宅を紹介してもらい、スムーズに西米良村での生活が始まる。そして2023年11月、児湯広域森林組合西米良支所で林業生活がスタート。
入組後は、まず材出しの作業から学び、その後測量や調査作業も経験。続いて、地拵え・植付・ネット張りなど多岐にわたる業務も。短期の期間で、想像以上に山に関する色々なことを経験。面白さを感じる1年でもあった。
一方で、夏場に経験した下刈りは、雪国育ちの智さんにはかなりきつい経験だったが、その時期をクリアできたのはいち早く地域に馴染めたこと。
地域の集会に誘われたのがきっかけで、近くの方々と仲良くなり、そこから西米良の文化や生活に興味を持ち、積極的に地域の方々との交流を深めることができた。
ちょうど良い距離感で接してくれる、西米良の方々の心遣いがとても心地よく、すぐに芋焼酎を飲む仲間たちもでき、仕事の疲れを忘れさせてくれた。
特に、西米良の伝統文化である「神楽」には興味を惹かれ、頻繁に練習に参加。舞の基本とされる「ハサミの舞」の習得に励んでいる。
また、今住む小川地区は、猪や鹿が多く猟が盛んなこともあり、猟の資格を取るという目標に向けて準備を始めている。
東北の厳しい環境にある山とは一味違う、南国ならではの美しさを感じる西米良の山々。ゆっくりと流れる時間の中で、そんな西米良の自然と文化を満喫しながら日々を過ごしている。
最後にこれから林業を目指す方に一言。
「自然の中で仕事ができる林業は、開放感を感じることができる仕事です。あと、一言で『林業』といっても、その仕事内容にはけっこう幅があり、会社ごとにカラーも違うので、事業内容などもしっかり調べて、自分に合う会社選びをすることも重要です!」
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