南那珂森林組合のご紹介

Hinata de Ringyo in Miyazaki

   現在、南那珂森林組合では、職員ひとりひとり自らが考え実行する組織を目指すため、職員それぞれが経営者の意識を持ち、収支管理までを自らが責任を持って業務に取り組んでもらうことを実践しています。
一般的にはトップダウンで事業計画を策定し管理するケースが多いと思いますが、同組合においては担当者毎に事業計画をたて、それを全体の計画に反映させていくというボトムアップ方式を採用しています。
そうすることで、各担当者も担当事業の収支をしっかり自覚し、そのことがモチベーションの維持にもつながっています。

 また、森林組合として「技術的に出来ない」ということをなくすために、業務に関わりのある資格を幅広く取得できる体制を整えています。
そういう点から、ユニークな資格を持った人材なども積極的に採用しています。採用にあたっては、現在「ステップアップ制度」というものを導入しています。
これは、同組合では「現場がわからない職員をなくそう」ということで、採用時には現場職員として採用し、経験を経た上で技術職員・内務職員とステップアップする制度です。
これにより、現場に寄り添った事業管理ができる職員の育成を実現しています。
(例外として、既に一定の資格取得を終え、即戦力として採用できるみやざき林業大学校卒業生においては、技術職員としての採用を行っております)

 これからの新たな林業のあり方を求め、今後はドローンなどの ICT を利用した森林管理、林福連携による地元労働者採用で地域との共存を目指すコンテナ苗の育苗事業などへも積極的に投資していきます。
また、独自に培った仕訳・検収ノウハウを強みとした高品質な原木直納供給体制の確立、将来の担い手を育てる目的でもある地元小学校での木育授業の開催なども、これまで以上に取り組んでいきたいと思います。

 

 同組合の機械化による業務効率化は、合併前の串間市森林組合時代から既に始まっており、今ではグラップル・ハーベスタ・フェラーバンチャ・フォワーダ・スイングヤーダなどの林業機械を40台近く所有しています。
加えて、作業範囲を2.5~3倍に広げられる「ロングリーチ」といったアタッチメントも所有しています。このように機械化が進むことで、「労働力の軽減」「安全性の向上」「生産性の向上」が実現しており、働く者にとっての環境改善が進んでいます。

 みやざき林業大学校卒業生で、今年入社3年目を迎える西谷太成さん(23歳)も、現在高性能林業機械のオペレーターとして日々研鑽を重ねているひとり。
グラップルによる集材作業やハーベスタによる造材作業も少しずつ慣れてきたため、今年からは作業道開設時に使用するフェラーバンチャの練習も始める予定です。
機械操作に楽しさも感じていますが、やはり危険と隣合わせ。基本に忠実に、緊張感を持って技術の習得に励んでいます。